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大湯温泉郷 巖の湯~かづの湯治場めぐりVol.2~
2019.05.15
かづの湯治場めぐりVol.2~大湯温泉郷 巖の湯~
こんにちは!スコップ編集部のいとうです。
鹿角の湯治文化と美肌系の泉質をフル活用して、『美容✕湯治』を実現させたいなぁ、
そしてつるんつるんの玉子肌になりたいなぁ、と思って始めた「かづの湯治場めぐり」
第二弾の今回は、’いまは営業していない’という湯治場へ…。
圧倒されるほど美しい、そんなお風呂が、ここにはありました。
それでは、おじゃまします!
(写真に写っているのは地域おこし協力隊の菅原さん)
毎日共同浴場へ通うひとも多く、温泉が身近で生活と密着している
『大湯温泉郷』の一角に、そのお家はありました。
こちら、いまでも玄関の大きな看板がめだつ『巖(いわ)の湯』。
仲良しご夫婦がたっぷりの笑顔で暖かく迎えてくれました。
「珈琲を入れるのは、ぼくの仕事」と、ご主人。ケーキを持ってきてくれた奥さま。
「この家に住み始めたのは、ぼくのおじいちゃんで、大正12年のことです。
最初は作業員さんの寮だったみたいですねぇ」(ご主人)
「鉱山で働くひとが多かったからね。
そういうひとたちがここへ来て、お風呂に入るでしょ。
だから’山男の湯’なんて呼ばれてたの」(奥さま)
現在はもう営業されていない「巖の湯」ですが、
それでもたまに全国各地を行く温泉マニアや何十年ぶりに大湯を訪れたというひとが
ドアを叩くそう。
そんなお話を聞きながら「人が来るのがね、好きなのよ」と笑う奥さまに、
お風呂に入る前から心をポカポカにしてもらった気分です。
大湯温泉郷の歴史や生活をおしえていただき、いよいよお風呂へ!
お風呂に続く、長い廊下を進みます。
大正硝子の窓、増築改修しながら大切に守ってきたんですねぇ…。
秋田県の版画家、勝平 得之氏もこの「巖の湯」を訪れています。
こういう炊事場とか、
ふつうの旅館や温泉宿とはちょっと違う雰囲気をかんじられるのも、
湯治宿ならではですね。
長い廊下の突き当り、さらに階段を降りていきます。
うーん、さむい!(笑)
寒いけど、慌てて歩けばツルッと行きそう、
ツルッと行ったらこりゃ死ぬぞ…な階段だったので、慎重に。慎重に。
このアングルの神秘的な異世界がすごかったんだけど、伝わるかなぁ…。
これも。
苔とか葉っぱとか、とにかくジブリな緑。
5月6月には、「雪の下(ユキノシタ)」と呼ばれる小さな花が咲くそう。
奥さまは、このお風呂に朝から入るんですって。うらやましい。
こんな素敵な、いまはあくまでも個人宅のお風呂で、
『泉質が…』なんていうのはちょっと野暮かなぁと思う。
ただ、ひとことで言うと、保湿力抜群の温泉です。
温泉水で洗顔していることをお話したら、ご夫婦が持たせてくれました。
(本当にやさしい…)
温泉水をくんでくれたボトルを返すという口実で、
またふたりに会えるのも嬉しかったりして。
もう営業はしていないということに寂しさを感じつつも、
『入ってって』と受け入れてくれる大湯のひとの温かさに触れて、これはこれで、
とても素晴らしい出会い方をしたんだなぁと感じた湯治場めぐり第二弾となりました。
さぁ、次はどこへ行きましょう?
現在、『巖の湯』さんは営業されていません。
※外観・浴室ともに特別な許可を得て撮影しています※
【この記事を書いたライター】
スコップ編集部
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