【求人情報】
有限会社 毛馬内自動車整備工場
小坂町から鹿角市に入るとすぐに川が見える。
「汁毛川」と呼ばれるこの川を過ぎるとすぐに見えてくるのが『毛馬内自動車整備工場』だ。
すぐ裏手には田んぼ。
目の前には林が広がり、鹿角の自然とのどかさを感じられる場所に立地している。
敷地は広々としており、大型車でも入りやすそうだ。
文字だけのシンプルな看板からは
「自動車整備」というサービスに対する自信を感じる。
「こっちに帰ってくる前はサイパンに住んでいたんですよ」
そう笑顔で語る社長の意外な経歴に驚いた。
毛馬内出身の佐藤さんは進学と同時に県外へ出た。
東京で仕事をしていたこともあったが、旦那さんの仕事の関係でサイパンへ移住することになった。
「性格が島と合っていたんでしょうね。すごく楽しく過ごしていました。
そしたら現会長の父から電話が来たんです。
毛馬内に帰ってきて会社を継がないか?って。」
その電話からすぐに毛馬内へ戻った佐藤さん。
それからまもなくして社長に就任した。
「父が会議などに出席すると整備士が不足してしまう状況だったんです。
『整備はやらなくていいから社長になって俺の代わりに会議に出てほしい。』
そう言われて今の役職に就きました。」
それまでと異なる仕事内容に最初は戸惑った佐藤さんだが
仕事をしていくうちに会社に誇りを持つようになった。
「工場長はこの辺の整備士の中では有名人なんです。
みんながこの人を頼ってうちに来る。
機械いじりが好きで、なんでもやってみたい人なんですよ。
そのおかげで知識も経験もあるから、
うちの工場長なら何とかしてくれるだろうっていうことで。
そもそも会長であるうちの父が機械好きなんです。
そこに好奇心旺盛な工場長が入社してきたので
それから2人でいろんな機械の整備をしてきたみたいです。」
「『困ったら毛馬内自動車整備工場さんに行けば何とかしてもらえる』
そんなふうに言われるのはありがたいですね。
その信頼が得られたから、口コミでお客さんをどんどん紹介していただけます。」
鹿角だけではなく小坂町や大館市、
さらには青森県や岩手県からもお客様がいらっしゃるそう。
特にトラックや工事車両などが多いという。
工事関係者同士で、「何か困ったことがあれば毛馬内自動車整備工場」
という共通認識があるということだろう。
工場長の能勢順一さんは現在59歳。
高校を卒業しすぐに毛馬内自動車整備工場で働き始めた。
「昔と比べて汚れなくなってきたよね。体力的にもキツさがなくなってきたし。
そもそも最近の車は壊れにくいから」
しかし仕事が減ったわけではない。
佐藤社長が言っていたように、その信頼性から多くの仕事が舞い込んでくる。
中には他社で対応できなかった修理を依頼されることもある。
それでも能勢さんはなんなくこなしてしまう。
おかげで残業をすることはほとんどない。
能勢さんは兼業農家でもある。
また昔は地域の消防団長もしていた。
「残業がないから色々な活動ができるよ。休みもしっかりあるし。
地域や学校の行事にも参加できるし、家族の面倒をみたりもできる。」
能勢さんに仕事のやりがいを尋ねた。
「難しい修理がうまくいったときはやっぱりうれしいね。」
そんな話をしたタイミングで
「能勢さーん」
とお客さんから工場長を呼ぶ声が。
「ちょっと失礼します」
そういって駆けつける能勢さんはとても頼もしく思えた。
「後継者がほしいんだよね」
佐藤社長は語る。
「会長から工場長に技術が伝わって。その工場長の技術が信頼を生んで。
そうして今の毛馬内自動車整備工場がある。
だけど今度は社員が少なくて工場長から下に伝えることができない。
これが今の会社の課題。
会長も工場長も元気なうちに下の世代に技術を伝えたいんだよね。」
「うちは自動車整備工場だけど、自動車以外の整備を頼まれることもある。
この辺だと除雪機とか。機械全般の修理ができるのは会長と工場長のおかげ。」
これまでに培ってきた技術と信頼。
それをどのように残していくかがこれからの課題だ。
能勢工場長に後継者について尋ねてみた。
「好奇心旺盛な人がいるといいね。あと機械が好きな人。
そういう人だったらうちは楽しいと思うよ。
難しい整備も頼まれるんだけどそういうのを楽しいと思える人。
若いうちに色んな経験ができるのは財産だと思える人には
後継者だと思って色々教えたいね」
若い整備士が減ってきたことには、少子化が関係していると工場長は言う。
生徒数が減少してきたことによって近隣の高校は統廃合が進んだ。
その結果、工業教育の機関が少なくなり、
結果整備士の担い手がどんどん減ってきているという。
「今は整備の世界もコンピューターが使えて当たり前。
そこは若い人たちから我々が学ばなければならない。
その代わりに我々は機械のいじり方を教える。
お互いに足りない部分を補いあっていけば我々はまだまだ成長していける。」
60歳を目前にしてなお、工場長は上を目指す。
必要なのはともに上を目指す次世代の技術者だ。
「もちろん後継者として仕事は頑張ってほしい。
だけどそれだけじゃダメだよね」
佐藤社長は言う。
「人ってさ、仕事だけでもダメだし、バランスが大事なんだよ。
子育てや家庭のこともして、地域の行事にもかだって(参加して)。
そのうえで仕事も頑張る。やっぱり仕事って家族を支えるためにするから。
仕事のせいで家庭を疎かにするのはおかしいしね。
それにうちはこれまで地域に支えられてきたから。
だから社員はどんどん地域のために活動してほしい。
残業時間が少ないのはそういう目的もあるの。」
「意外とプライベートが仕事につながることもある。
工場長は農家もやってるから、農業用機械に詳しいし。
地域の行事で知り合った人や家族と付き合いのある人から
仕事が舞い込んでくることもあるからね」
仕事では車の整備だけではなく、様々な機械整備に挑戦することができる。
プライベートで地域行事への参加などもできる。
様々なことに挑戦できる環境がある。
佐藤社長はこれまで国内外で様々な経験をしてきた。
その背景には、やはり様々な挑戦をしてきた現会長である父の存在がある。
そしてその会長の下で様々な挑戦をし、技術を磨いてきた工場長がいる。
挑戦することの大変さと大切さを、この会社の人たちは理解している。
現在の毛馬内自動車整備工場には、
豊富な経験に裏打ちされた確かな技術力と、
それに満足することなく常に挑戦し続ける意志がある。
積み上げられた信頼と実績が若い世代に受け継がれること。
それが毛馬内自動車整備工場の願いだ。
企業名・団体名 | 有限会社 毛馬内自動車整備工場 |
---|---|
募集職種 | 自動車整備工 |
雇用形態 | 正社員 |
応募資格 | ・普通自動車運転免許(AT車限定不可) ・自動車整備士3級以上 ・大型、大型特殊自動車運転免許あれば尚可 |
勤務地 | 秋田県鹿角市 |
勤務時間 | 8:00~17:00 |
給与 | 月額平均165,000円~210,000円 通勤手当、資格手当、欠勤控除あり |
休日・休暇 | 日曜、第2、第4土曜日 夏季休暇4日程度、年末年始休暇6日程度 |
待遇 | 各種社会保険 賞与年2回 |
採用予定人数 | 1名 |
選考プロセス | 1)下記からエントリー後、履歴書を持参又は郵送してください 2)書類選考後、面接の可否及び日時について連絡します 3)面接を実施します 4)面接結果をお知らせします |
会社情報 | 有限会社 毛馬内自動車整備工場 秋田県鹿角市十和田毛馬内字森崎48-5 |
電話番号 | 0186-35-2354 |