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【紫根染・茜染】体験|優美な伝統で鹿角をあそぼう!
2019.03.14
こんにちは!スコップ編集部のいとうです!!
鹿角で暮らして1年半、まだまだ知らないことだらけのいとうですが、
伝統も歴史も、自分で勉強するより地元のひとに教えてもらうのが一番だなぁ、
とかんじてます。
そんなわけで今回は、鹿角特有の草木染である
『紫根染(しこんぞめ)』『茜染(あかねぞめ)』を知る旅へ!
おじゃましたのは「一般社団法人 鹿角紫根染・茜染研究会」さんの活動場である、
八幡平市民センター。
(おぉ!!歓迎されてる…!うれしいです!ありがとうございます!)
「一般社団法人 鹿角紫根染・茜染研究会」の会長である
関 幸子(せき ゆきこ)さん(写真右)と、
この日もうひとりの講師として教えてくださった
藤原 円(ふじわら まどか)さん(写真左)が迎えてくれました。
最初に10分ほどのオリエンテーションで、鹿角の紫根染・茜染について、
簡単な歴史などを教えてもらいます。
(今回体験するのは「茜染」。写真は「花輪絞(はなわしぼり)」という模様)
さぁ、いよいよ体験!!!
シルクの布を…
先生の手も借りつつ…
むうぅ…むずかしい……
ステップワンまで完成!
こうして、糸でしばった部分が染の絞り模様となります。
ここから、布を液体に浸して繰る作業に移ります。
布を丁寧にひろげるとか、
泡立たないようにするとか、
布が顔を出さないようにするとか、
わたし、人生でこんなに「布」と向き合ったことがあったかなぁ(たぶん無い…)
布と一緒にゆった~り流れる時間、
関先生が鹿角の紫根染・茜染文化について詳しく教えてくれました。
鹿角の紫根染・茜染の歴史をすこしご紹介。
1300年も昔に始まったとされる紫根染・茜染が鹿角に伝わったのは、
ちょうど大日堂舞楽と同じタイミングだったといいます。
紫根染にはムラサキ、茜染にはアカネの根を使うのですが、
鹿角には豊富に自生していたことがこの文化発展の理由みたい。
その後、使いやすい化学染料の需要が高まると同時に
衰退してしまった紫根染・茜染ですが、
鹿角で呉服屋を営んでいた栗山 文次郎さんが再興。
栗山 文次郎さんの茜染は伊勢神宮遷宮式に献上されたほどで、
昭和35年には人間国宝に!(すっごい方がいらしたんですねぇ…)
上の写真は、栗山 文次郎さんのご子息である栗山 文一郎さん。
この写真は平成2年の夏、栗山家最後の下染をおこなっている様子です。
鹿角の染めかたは、120回もの下染をおこなうことが特徴的。
下染だけで1~2年かかるとか!
鹿角の下染は布を固くするので、絞るのも大変。
当時の女性たちは「泣き絞り」と呼んでいたそうです。
(体験の日に使う布は、なんと関先生たちが数日かけて下染を繰り返し、
用意してくれたそう…!)
鹿角の紫根染・茜染の模様がシンプルなのは、
下染回数が多いため「布が固い」ということが理由なんですって。
関先生が、とーーーっても朗らかにお話してくれて、
聞き慣れないむずかしい言葉もすんなり入ってくるのが心地よかったです。
鹿角の歴史を交えながら聞かせてくれるお話は、
「え!そんなにすごいのー!?」「なるほど、だからか!」と、
新発見が盛りだくさん。
見たこと聞いたことのすべてを書こうかと思いましたが…
いや、やっぱりみなさん行って、体験してください(笑)
『神の座す(います)布』
この言葉は、時を経るごとに鮮やかさを増す栗山家の紫根染を表し、
『神様が宿るほど神秘的』であるということ。
布に触れながら歴史を聞いて、そうして体験することで、
鹿角紫根染・茜染の神秘的な部分を感じることができると思います。
一般社団法人 鹿角紫根染・茜染研究会では
会員を募集しています!
日本ムラサキと、鹿角茜による伝統的な古代染の商品化に向けて
取り組みをされている関先生、そして会員のみなさん。
(現代染はすでに商品として販売されています)
「染め物ってちょっと興味あるなぁ…」
「なにか趣味をはじめたい…」
そう思ったら、まずは見学・体験へ行ってみてくださいね☆
【この記事を書いたライター】
スコップ編集部
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