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燻製屋猫松のいぶりがっこができるまで【後編】

2020.04.08

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燻製屋猫松の「猫の台座」です。
私たちの商品「いぶりがっこ」の製造過程について、
過去にFacebookで投稿していた記事をスコップ用に再編集しました。
読んだ気がするな~という人も、
読みやすくリニューアルしておきましたのでぜひお読みください。
今回は後編です。
前編をまだ読んでいない人はこちらからどうぞ
燻製屋猫松のいぶりがっこができるまで【前編】

もうほぼ前編でオチてしまっているので今更感もありますが、
後編は「燻し小屋をどう改修したのか」と
「特定の工程での合理的な作業手順」という男心くすぐるテーマでご紹介します。

燻し小屋の改修

燻し小屋を改修した理由については前回ご紹介しましたが、
今回は燻し小屋改修でのこだわりポイントついて解説します。
手を加えた点は大きくは3点です。

1)中央柱の撤去及び耐荷重強度を上げるための補強
2)単管パイプの網目状配置
3)コンロを可動式に改造

1)中央柱の撤去及び耐荷重強度を上げるための補強
→小屋中央に柱があったのを切ってもらいました。

before
燻製屋猫松 いぶりがっこ

after
燻製屋猫松 いぶりがっこ

燻し小屋は動線を妨げるものがない、がらんどうが理想です。
これは熱と吊し効率の上でも重要なことでした。
ただし、大根はかなり重量があるので柱を切る場合は
補強工事を忘れないことも大切です。
燻す前の大根の単重はほとんどが1kg以上ありますので、
1000本でも1t以上の負荷がかかることになります。
さらに時期によっては降雪で天井にさらなる負荷がかかることも予見されますので、
耐荷重性については十分に大工さんと相談しました。

2)単管パイプの網目状配置
→イメージが完全に定まっていなかったので網目状にしました。

before
燻製屋猫松 いぶりがっこ

after
燻製屋猫松 いぶりがっこ

縦方向だけで約1,000本干せましたが、
網目状に配していたため横方向でも200本ほど干せました。結果オーライです。
単管パイプの感覚は30cmでとりましたが、5~10cmくらい狭めた方が良かったです。
30cmだと単管パイプの外側は40cm弱にもなるので、
干せる大根が限定されてくる他、作業性が悪いです。
来年度に向けて間隔は再調整しようかと思っているほどです。

3)コンロを可動式に改造
→厳密には改修工事ではないですが、合わせて改造してもらいました。

before
燻製屋猫松 いぶりがっこ

after
燻製屋猫松 いぶりがっこ

固定式コンロでは、火の当りが弱いところは大根の配置換えをすることで
ムラが出ないようにするしかなく、一度吊るしたものを再度吊るし直すことは
相当に非効率となります。
大根ではなくコンロを動かすことがベターです。
コンロを単管パイプとキャスターで加工します。
上部にトタン板を置けるように工夫しておくことも必要です。
(直接大根に火を当てると焦げるため)

大根の吊し方

一本の縄で編み込んでいき、単管パイプに括り付けて吊るす。
この通称編み込みスタイルが一般的ですが、以下の理由でオススメしません。
・吊るし紐を毎回交換しなければならない(このご時世にエコじゃない!)
・そもそも編み込むのに時間が掛かる

そこで、私が推奨するのは以下の方法です。
① まず同じくらいの長さにした縄を輪にして上から吊るします。

燻製屋猫松 いぶりがっこ

② 1段目は普通に入れます。

燻製屋猫松 いぶりがっこ

③ 2段目は奥の縄を手前に引き、交差を作った上に入れます。

燻製屋猫松 いぶりがっこ

④3段目以降も③と同じ要領で入れていきます。

燻製屋猫松 いぶりがっこ

※画像を参考にしていただければ分かっていただけるはず!

エラそうに語っていますが、実は私も教えていただきました。
初めて聞いた時は目から鱗でした。

大根の畑からの抜き方

前回は身体を鍛えて抜け!という脳筋まる出しの方法論を披露しましたが、
もう少しコツを解説します。
大根を抜く時のコツは、葉っぱと生え際の部分を握って真上に引き抜きます。
真上に引く。が普段あまりしない動きなので
間隔を掴むまで少し時間がかかるかもしれません。
スクワットの伸びるタイミングの動きがイメージにかなり近いです。
葉っぱだけの部分を持つと葉がちぎれます。
かと言って大根直掴みだけだと滑って真上に引きにくく折れやすいです。
また、グローブに泥が着いてくるとだんだん滑りやすくなるので、
抜いた後の大根の葉で泥をこまめに落とすこともコツになります。

燻製屋猫松 いぶりがっこ

火入れ(燻し)

火入れは収穫したその日の内にします。

燻製屋猫松 いぶりがっこ

室温60℃で4時間燻すことで殺菌します。
以降は日中30~40℃キープで、夜間は凍らないように火を焚きます。
そのまま5日目の朝まで燻し続けます。
前編で4日間と書きましたが、正しくは4晩になります。
火の維持管理としては、1日目の火起こしはBBQと同じ要領です。
燃えやすい小枝や枯葉などから点火し、徐々に薪を大きくしていきます。
夜は補充が大変なので、寝る前に大物を投入して眠りにつきます。
朝はできるだけ早起き(私は6時くらいでした)して、また小枝→薪で点火します。
寝る前に投入した大物がまだ燻っているので、その熱を使用して点火します。
ふいごなどの送風機が一つあると大変捗ります。
また、吸気排気についてですが、
できるだけ下から吸気し上に排気する空気の流れがあったほうが良いです。
どんどん新しい煙を当て続ける方が良い香りの仕上がりになります。

漬込み

漬け原料は米糠、ザラメ糖、塩を合わせて作ります。
漬け原料→大根→漬け原料→大根→(ループ)→漬け原料
の順で漬けていきます。ミルフィーユのイメージです。
樽に入れ終わった後は大根重量の2倍程度の重石を載せて圧をかけます。

燻製屋猫松 いぶりがっこ

約1週間で水分が出て水面ができますので
(職人の皆さんは「水が上がる」と言っています)、
そうなれば重石は大根重量の等倍くらいまで減らします。
このまま約2ヶ月待ちます。
重石を最初重くする理由は、早く水分を出して糠汁を作ることで
味を均一化させるため。
また、重石を軽くするのは水分を抜きすぎて大根が堅くなりすぎるのを防ぐためです。
そうすることでいぶりがっこ特有のパリッとした食感を生み出しています。

あとがき

こうして完成した猫松のいぶりがっこは、鹿角市内のお店で購入することができます。
いろんな人が関わってこの商品ができているんだな~と思ってもらえると
生産者冥利に尽きます。

燻製屋猫松 いぶりがっこ

マニアックな内容にも関わらず、最後まで読んでくださりありがとうございました。

【この記事を書いたライター】

猫の台座

今日より早い日はないをモットーに情熱の赴くままに活動しています。移住して見つけた鹿角ならではのHow toを発信していきたいです。家にいる間はだいたい台座業をしています。

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