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秋田県鹿角市フィルムコミッション「ロケーションかづの」

2019.01.29

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映画、テレビ、そしてCM。「ここ、すっごくきれいだね、どこで撮影されたんだろう?」なんて会話、日常的によくありますよね。

そんな「メディアのなかの景色」を支えているのは、その地元の人たちです。

民間フィルムコミッション「ロケーションかづの」

ロケーションかづの
(画像:ロケーションかづの公式HPより引用)

今から何十年も前にアメリカで発足された、ロケ誘致をおこなう組織のことを「フィルムコミッション」と呼びます。日本では、2000年に国内で初めて設立した大阪を皮切りに、各地方が地域活性化を狙って盛んに。

そして多くのフィルムコミッションが行政主体で行われるなか、秋田県鹿角市のフィルムコミッション「ロケーションかづの」は、なんと民間のボランティア団体として活動!

2005年、当時の市役所観光課職員のアイディアで、市民ボランティアにより結成された鹿角市のフィルムコミッション。

当時の観光課職員さんが「鹿角の知名度アップに、最高の方法」と力を入れて取り組み、その熱量に賛同した有志が集まり、ロケーションかづのが始まりました。

どのようにしてメンバーが集まったのか気になり、初期メンバーであり現在も精力的に活動をされている4名の方に伺いました。

ロケーションかづの

現副会長の安保 大輔(あんぼ だいすけ)さん(写真右)は、当時をこうふりかえります。

「映画やテレビの撮影なんて非日常なことを仕事しながらできるのか?予算は大丈夫なのだろうか?など不安はあったし、’大丈夫’と言われても、いや大丈夫じゃないだろうって(笑)」(安保さん)

さらに、安保さん同様初期メンバーのひとりで現在の会長・米田 和晴(まいた かずはる)さん(写真左)は、ロケーションかづののメンバーには関東でのテレビ制作経験者などもいることを聞き、「本格的でおもしろそう」と思ったことがきっかけで入会。

「以前住んでいたところがロケが盛んで、ご飯屋さんでテレビ関係者が隣になることもあったり、いろんな話を聞いたりしていたので、なんとなくイメージがありました」(米田さん)

ロケーションかづの

米田さんの奥さまである由紀子(ゆきこ)さん(写真右)は、高校卒業後に地元鹿角から一度離れたのち、鹿角にUターン。

「鹿角へ戻ったころに、何かやりたいと思って。そんなときにロケーションかづのの話を聞いて、おもしろそうだな、と思いました」(由紀子さん)

大湯地区でりんご農園を営む上田 千夏(うえた ちか)(写真左)さんは、たまたま安保さんと同じ車に乗ったことがきっかけで入会。

「たしか、仙台でたまたま物産展があって、大輔さんと帰りが一緒になったんですよね。そこでいろんな話をした流れで、じゃあ入りなよって誘われて(笑)」(上田さん)

こうして、活動を開始したロケーションかづのは、さまざまな縁がつながり、いまでは50名以上の大所帯に成長しています。

フィルムコミッションを通じて、
鹿角の意外な一面を知る

ロケーションかづの

「ロケ地の協力依頼で地元のお店などに話をすると、嫌っていう人いないんですよ。’あんたがた、ここを良くしようと思ってやってくれてるんでしょう’と理解してくれる。清々しいというか、鹿角って捨てたもんじゃないなと」(安保さん)

意外な人がエキストラ出演に名乗りをあげてくれることも多く、これまで持っていた秋田の県民性イメージが変わったと話します。

さらに、ロケ地選びでの案内時には、県外から来る制作会社のスタッフが新たな鹿角の魅力を掘り起こすことも。

「自分たちが普段見逃しているようなところを、映像関係者さんが’ここ良いですね!’と目を止めてくれることが多くて。自分たちの判断で’ここは無いだろうな’と思っても、まずは見せてみるようにしています」(米田さん)

だれかの知らなかった一面、気づかなかった土地の魅力、なんとなく過ごしてしまう日常のなかに大きな刺激ができる活動です。

地元愛、そして面白がれる大人たち

ロケーションかづの

某CMの秋田バージョンでは、鹿角市のイメージキャラクター「たんぽ小町ちゃん」を出演させるため、ロケーションかづのに協力依頼が来たものの、撮影地は男鹿と角館。片道3時間以上の距離まで行って鹿角が映らないなんて、さぞガッカリしたのでは?と思いましたが…。

「でもあれも、すごい面白かったよね(笑)」(米田さん)

「出演するモデルさんを送迎して、可愛いなって(笑)その後、彼女が歌で新人賞をとって、いま自分がやっている地元のラジオ番組でかける…そんな不思議なつながりもあります」(安保さん)

面白がれる、これほどクリエイティブな力ってないのかも…と気づかされたエピソードです。制作会社からのロケ協力依頼は「3日後」や「今週末」など突然連絡が来ることも多くあり、その都度動けるメンバーが臨機応変に対応しています。

もちろん、メンバーそれぞれが会社員や自営業、それぞれの仕事をもっています。そんななか、完全なボランティアで活動していくことは簡単ではありません。

「こうして、みんなで活動できることがたのしい」と話すメンバーのみなさんですが、その気持ちの根っこに鹿角愛が溢れているからこそできること。

鹿角市外へPRすることの多いロケーションかづのですが、ぜひ鹿角市内での認知度ももっとアップして、「ロケ地としての鹿角」の魅力を誇りにしていきたいですね。

オール鹿角!地元の情報紙を作り、各制作会社へ発送

ロケーションかづの

グルメ番組や旅番組を中心に、ロケーションかづのには毎年多くの声がかかります。しかし、実際にロケ地として決定される数はそう多くはありません。民間ボランティア団体であるロケーションかづのは、誘致にお金をかけることもむずかしいのです。

そんななか、制作会社がロケーションかづのに注目する大きなきっかけとなっているのは、フィルムコミッションでは非常にめずらしい「情報紙」です。

「たいがいはホームページでPRを行うんですけど、あえて情報紙を作って送ることで、意外と手に取ってもらえるんです。それで実際、この情報紙がきっかけで連絡をもらうことが多いんです。だからこの活動はずっと続けていきたいな、と」(米田さん)

1年に1回発行する情報紙は毎回テーマを変え、各制作会社へ発送。この取り組みはタウン誌制作経験のある由紀子さんがアイディアを出して以来、由紀子さん自身が編集長となり、毎年続けています。

ロケーションかづの
(2018年の情報紙。ロケーションかづの公式HPより引用)

「1年ワンテーマで、最近は自分でデザインもしています。制作会社さんだけではなく、2017年の「カフェと喫茶」のようなまとまった情報は地域の方にも喜んでもらえています」(由紀子さん)

モデルから撮影まで、完全なるメイドイン鹿角の情報紙発送は目を引きやすく、東大まちづくり大学院にも注目されてピックアップされたほど。

鹿角から、メディアに関わる。
離れても、鹿角に関わる。

ロケーションかづの

取材の終わりに、「スコップを読んでくれる人たちに伝えたいことがあれば…」と訊くと、「あ!縁結びのパワースポットです(笑)」という意外な回答が。

じつは、米田 和晴さんと由紀子さんは、このロケーションかづので知り合ったことがきっかけで結婚。さらに数組カップルができたり、夫婦での入会が多かったりと、縁結び的な何かを感じさせるのも、ロケーションかづの!

もちろん、恋愛目的ではありませんが、さまざまな「人との縁」がつながりやすいのはたしか。

「テレビやYouTube、そういうメディアに興味があって、田舎にいても携わってみたいという気持ちがあったら気軽に入ってきてください。月1回の会議のあとは飲み会があります。そういう場を楽しみたい、ということでも大歓迎です」(米田さん)

さらに、鹿角市に住んでいなくても、鹿角と関わりを持ちたいという人もロケーションかづのは歓迎してくれます。

情報紙の作成などにあてられる年会費の1,000円のみで入れるロケーションかづの。もっと鹿角を知りたい、知って欲しい、そう思ったらぜひ気軽に参加してくださいね!

ロケーションかづのの公式サイトはこちら
http://www.locationkazuno.org/

【この記事を書いたライター】

スコップ編集部

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