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大湯ストーンサークル館の可愛い遺物たち!大湯環状列石は秋田が誇る国宝レベルの縄文遺跡!

2019.08.06

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みなさーん、鹿角市には、秋田そして全国に誇れる遺跡があるんですよ!
それは…

大湯環状列石、通称『ストーンサークル』です!!

パッと見、ただただ石が並んでる、
地味な(失礼しました!)遺跡ですが、
実はスゴイ場所なんです。

大湯環状列石は、
今から4000年前~3500年前の、
縄文時代後期の遺跡。

『特別史跡』という立派な肩書を持っています。

どんな意味合いがあるかというと、

『その時代を研究する上で欠かすことのできない重要な遺跡』
というもの!

縄文時代の特別史跡は、全国に4ヶ所しかなく、
物で言うところの国宝レベルなのだそう!

秋田では大湯環状列石が唯一の特別史跡!

スゴイです!

でも、
ただ単に遺跡を道路から眺めているだけでは、
その凄さは実感できません。

おすすめは、大湯ストーンサークル館の中に入って、
実際に遺物を見ること!

昔に生きていた人たちの生活の道具を
実際に自分の目で見ると、
空想の世界じゃなく、ホントにそんな時代があったんだな、

という壮大なロマンを感じることができるはず。

今回は、大湯ストーンサークル館の遺物の中でも、
女子目線で見た

『カワイイ!』

遺物をご紹介します。

『どばんくん』こと土版のとぼけた顔がカワイイ!

見て下さい、この愛らしい表情とフォルム!

なにかのアニメに出てきそうな、可愛いキャラクター!

ホントに遺物なの?と疑うほどです。
今の時代の誰かが遊びで作って、
こっそり埋めたのでは?と思うほどキレイな出土品。

どばんくんの秘密

どばんくんの姿をよく見ると、数が隠されているんです。
穴の数にご注目!

口が1
目が2
右胸に3
左胸に4
真ん中に5
さらに、
裏の背中に6

そうです!
1から6までの数が隠されているんですよ!
サイコロと同じ6までの数です。

使用用途は全く分かりませんが、
計算機だったのではないかという推測もされています。

実は、子供が遊びでつくった
当時のおもちゃだったりして。
可能性はなきにしもあらず。

下の底部分にも一つ穴が空いているので、
女性を模したものではないか?とも言われているそうですよ。

キノコがカワイイ!当時の標本代わりなのか?

きのこ!きのこ!
たくさんのキノコの形の遺物です。

何のためのものか、
理由は分かっていませんが、
とにかくフォルムが可愛いのです。

縄文遺跡の遺物って聞くと、
土偶とか槍の先に付けていた石とかを想像しませんか?

でも、こんな遺物もあるんですねーーー!?

研究者の間では、
親から子へ、食べられるキノコを教える時の標本代わりとして使っていたのでは?
など勝手な(笑)憶測が飛び交っているそう。

このキノコのように、
使用用途が分からない遺物のことを
『第二の道具』
と呼ぶそう。

土器などの用途が容易に推測できるものが
『第一の道具』
です。

考古学を研究しているひとの悪い(?)クセで、
使い方の分からない第二の道具が出土されると、
『祭祀に使った道具』
にしてしまう、という”あるある”もあるらしいですよ(笑)

ほんとのところは縄文に生きた彼らしか知りません。

縄文ならではの縄模様がカワイイ!

縄文時代の『縄文』とは、土器の表面に縄を転がしてつけた模様のこと。

大湯環状列石で発掘されたたくさんの土器にも、
いろいろな縄文模様が描かれています。

展示してある土器は、
出土されたうちのわずか数パーセントだというのだから驚きです。
そんなにたくさんの土器が発掘されていたなんて!

その土器のひとつひとつ、
個性的な縄文ばかりで、見ているのが面白いですよ!

出土された場所によって土器の模様に特徴があるのか伺ったところ、
大湯独自の特徴をもっているものもあるとのこと。

大湯環状列石独自の模様はこちら。

”入組紋”と呼ばれているそうです。

北のアイヌの模様やアラスカのトーテムポールを連想させるような、
ダイナミックな曲線です。

向かい側の壁には、
模様を付けるための、縄のねじり方、編み方が豊富に案内されています!

工夫次第で色々な模様を作ることができるんです。
どれも素敵な縄文!

実際に自分で縄文を粘土に作ってみるコーナーも。

縄文人もオシャレでカワイイ!
首飾りや耳飾りもありますよ

縄文人のオシャレといえば、
アニメなどでは首飾りをよく見ますよね!

首飾りに使っていたのでは、と思われる
ビーズ状に通し穴が開けられたものも発掘されています。

縄文人もオシャレですね。

耳飾りもたくさんありました。

当時の耳飾りは、今のピアスとは違って、
耳たぶにはめ込むタイプだったようです。

テレビでお皿を唇にはめている民族をたまに見ますが、
あの要領で耳たぶにはめ込んでいたそう。
耳飾りの縁には、穴にはめるための溝が付いています。

縄文遺跡は新しいイマジネーションを呼び起こす
最高の場所

「縄文遺跡って、見るところ何もないでしょ?」
そんなこと言ってたらもったいないです!

ぜひ、遺物を見に来て欲しい!

1万年も続いた縄文時代。

そこには、名前は分からないけど、
色んな人が住んでいて、家族がいたんですよね。

私自身、大湯ストーンサークル館で、
大昔の家族が使っていた道具を
実際に自分の目で見て確かめて、

そこに住んでいたであろう、
普通の縄文家族のなんでもない暮らしを
じっくりと想像することができました。

電化製品に囲まれた現代生活ですが、
たまには大昔の人々の土色の暮らしに思いを馳せてみるのも面白いですよ!

大湯ストーンサークル館

秋田県鹿角市十和田大湯字万座45番地
TEL:0186-37-3822

≪開館時間≫
4/1~10/31 9:00~18:00(休館日なし)
11/1~3/31 9:00~16:00(月曜・祝日や振替休日と重なったときは翌日休館)

【この記事を書いたライター】

スコップ編集部

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